三連複フォーメーション最強的中馬券研究会

三連複フォーメーション最強的中馬券研究会式オッズ分析術

凱旋門賞をルメール、福永、和田竜が分析

JRAによる海外馬券発売の第1号は16年の凱旋門賞。今から5年前のことだ。当時の売り上げは約41億円。その後は34億円(17年)、24億円(18年)、41億円(19年)、27億円(20年)と推移はあるが、1年間で最も売れる海外馬券が凱旋門賞なのは変わらない。

 今年の凱旋門賞は10月3日に行われる。節目となる第100回記念はぜひ当てたい。そうは思っても、日本の競馬とは違って情報量が少なく、頭を悩ませるファンも多いだろう。そこで栗東トレセンで取材した馬券攻略に役立つ情報をお届けしたい。

 凱旋門賞に11度騎乗し、このレースを知り尽くすクリストフ・ルメールシーザリオジャスタウェイなど海外G1の勝利実績があり、馬やレースの分析に定評があるダービー3勝ジョッキー・福永祐一。そして、今回参戦のディープボンドの主戦で、アイルランドのオブライエン厩舎を手伝った経験があるなど海外競馬通として知られる和田竜二。この3人の騎手に直撃。日本馬と外国馬を分析してもらった。

 グランプリ3連覇のクロノジェネシスは、宝塚記念からのぶっつけで挑む。「休み明けになるけど、コンディション良く走るには、いいプランだと思う。トライアルを1回使って疲れるよりもいい」とはルメールだ。これまでセオリー通りに前哨戦を使っても本番を勝てなかった日本馬にとって、今回の策は功を奏するかもしれない。

 パリロンシャン競馬場の馬場にフィットするのか。そして、能力は通用するのか。この点について福永は「極端な言い方ではあるけど、日本が100メートル走なら、フランスは100メートルハードル。走破時計が違う以上、求められる要素も違う。路盤が異なるから、雨が降れば水が滞留する。ドバイや日本のように水はけが良くない。凱旋門賞を勝ったバゴの産駒といっても、こればかりは走らせてみないとわからない。ただ、2500メートルまでならクロノジェネシスは日本ではトップ。あとは馬場がフィットするかどうかに尽きる。競馬が上手だし、力を出し切れば遜色ないんじゃないかな」とジャッジする。特殊な馬場さえ克服すれば、馬のレベルは互角という見解だ。

 前走の宝塚記念北村友一の代打騎乗を務めたルメールはこう話す。「すごくいい馬。バゴ産駒でパリロンシャンの馬場も合います。ドバイでミシュリフと接戦の2着。そのミシュリフがキングジョージで2着、インターナショナルSを勝ちましたから。凱旋門賞で乗りたかった。乗れば勝つ自信があります。コロナが憎いです」。帰国後は2週間の隔離となるため、渡仏を断念したが、後ろ髪を引かれる思いのよう。勝つ自信がある-。その言葉は日本のファンにとって心強い限りだ。

 一方、ディープボンドは前哨戦のフォワ賞を快勝して挑む。出国前の8月18日に栗東坂路での追い切りに騎乗した和田竜は、「調教でうまく気が抜けていてフワフワと走れていた。走り方が良くなっていたのと体調の良さを感じた」と送り出した時の感触を振り返る。逃げ切ったフォワ賞の内容には「パドックも日本と同じように気合が入っていた。スタミナ勝負に強いから、前走の走りができれば面白い」と脈アリを強調。さらに「クリスチャン・デムーロは適任かも。思い切りが良くて迷いがない。破天荒なのがいい。だから、海外であれだけ活躍できるんだろう」とエールを送った。

 フォワ賞ルメールの目にどう映ったのか。「キズナの子は使いながら大人になっていく。ロンシャンの馬場は合います。ただ、前走はマイペースで走れたけど、凱旋門賞はペースもアップする。流れた時にどういう反応ができるか。でも、トップ5には入ると思います」。うまく運べば、馬券圏内も十分にありそうだ。

 ライバルの外国馬についてはどうか。注目されるのはスノーフォール。日本で産まれ、アイルランドで調教されたディープインパクト産駒だ。福永は「ディープ産駒といっても、欧州で走り慣れているからね。海外を転戦したディアドラの走り方が変わったように、走り慣れてさえいればディープだって凱旋門賞を勝っていたかもしれない」と語る。さらに和田竜は「日本のディープ産駒とは違うと思う。母父ガリレオのスタミナに、ディープのスピード。ヨーロッパはそういう計算のもと配合するし、馬を買っている」と分析する。

 スノーフォールは前走のヴェルメイユ賞でまさかの2着に敗れた。その敗戦によって、海外ブックメーカーによる人気が急降下した。ただ、和田竜は「あくまでもステップレース。用意したラビット(逃げ馬)がラビットの役割を果たしていないし、時計も遅かったから。エイダン・オブライエン調教師はああいうレースの使い方をするけど、本番になったら違うよ」と不安説を一蹴した。

 「スノーフォールが一番強い」。こう言い放つのはルメールだ。自身がクロノジェネシスに騎乗するなら、警戒すべき最有力候補だという。「前回はロンシャンが初めて。それにトライアルだから、フランキー(デットーリ)は軽い騎乗をしていた。今度はパワーアップして結果を出す。英オークス愛オークスが、すごく強かったでしょ。あれが本当の強さ」。ルメールの見立て通りなら、この馬がやはりV候補の筆頭か。

 他の外国馬も気になるところ。ルメールが「めちゃくちゃ強い」と有力候補の1頭に挙げるのがタルナワだ。和田竜がさらに掘り下げる。「愛チャンピオンSでタルナワは2着だったけど、直線で(勝ったセントマークスバシリカに)外へ張られていた。今回はスミヨン効果があるかもね。あと、アダイヤーとハリケーンレーンのゴドルフィン2頭。アダイヤーは英ダービーが楽勝やったし、キングジョージも強かった。ゴドルフィンは本番で攻めてくるから面白い」。毎年のことながら外国馬の壁はかなり厚そうだ。

 どうしても紙面ではスペースに限りがあり、伝え切れなかったジョッキーたちの見立て。ここでは余すことなく書き記したつもりだ。さて、予想はどうしたものか。取材後、3人のジョッキーの分析に基づき、レースVTRを何度も見直した。◎○▲までは決まった。私の印はレース当日のデイリースポーツ紙面で確認してもらえればと思う。日本の夢がかなうのか。それとも外国馬が意地を見せるのか。決戦まで予想を楽しんでもらいたい。(デイリースポーツ・井上達也)
提供:デイリースポーツ

https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=193446

 

凱旋門賞】日本生まれのディープ産駒スノーフォール、大一番へ自信!クールモア・エディ氏「日本のファンも注目して」

凱旋門賞・仏G1(10月3日、パリ・ロンシャン競馬場・芝2400メートル)

 100回目を数えるフランスG1の凱旋門賞では、日本生まれのディープインパクト産駒スノーフォール(牝3歳、愛・エイダン・オブライエン厩舎)が注目を集めている。所有者は数々の世界的名馬を輩出してきたアイルランドオーナーブリーダーであるクールモア。世界の競馬界を牽引してきた大牧場のファームマネージャーを務めるエディ・フィッツパトリック氏に出生の経緯や意気込みなどを聞いた。(取材、構成=松浦 拓馬)

 記念すべき100回目の凱旋門賞で日本の夢も背負っているのがアイルランドのスノーフォールだ。日本生まれのディープインパクト産駒がAオブライエン調教師の手腕により欧州で脚光を浴びる存在となった。

 「我々は生産をするとき、牝馬にとって最適な種牡馬を探す。それはどのブリーダーも同じことを考えると思います。その選択肢に国境はない。ディープインパクトは素晴らしい血統背景だと分かっていましたし、ヨーロッパで言うガリレオみたいな存在ですから」

 自身が手掛けた大種牡馬を引き合いに説明したのは、クールモアでファームマネジャーを務めるエディ・フィッツパトリック氏だ。欧州で注目を集めるディープの牝馬が誕生した背景には、サクソンウォリアーの成功がある。

 「我々が一番最初にディープインパクトの元に繁殖牝馬を持って行ったのは14年の始めでした。その時、日本に送ったメイビーが2番子として産んだのが、のちに18年英2000ギニーを制したサクソンウォリアー。彼が、欧州でも力を発揮してくれたことで、よりディープへの評価は高くなった」

 サラブレッドを生産する欧州の関係者が目指すのは英ダービー。そして、凱旋門賞を勝つ馬づくり―。確固たる信念を持ち、伯母に16年凱旋門賞を制したファウンドがいるベストインザワールド(父ガリレオ)を極東の地へ“派遣”。そこで生まれたのがスノーフォールだった。

 「2歳の時から非常に賢く、頭の良い牝馬でした。ただ、3歳になってからの成長力は、私たちの想像をはるかに超え、驚くべき活躍を見せてくれています。特に英オークス(16馬身差V)の衝撃は今後も忘れることはないでしょう」

 12日のヴェルメイユ賞(2着)でG1連勝は「3」でストップした。それでもエディ氏は、凱旋門賞への自信を隠さない。

 「ここを秋の大目標にしていることは前から、エイダンからは聞いていましたからね。彼はガリレオの子孫で勝つこととディープの子で勝つことは同じくらい価値があること、と常々話しています。日本にも多くのファンがいることは分かっていますし、注目してください」

 日本生まれ、アイルランド育ちの娘が“ロンシャン”で世界の頂点に立つことができるか。日本のファンのみならず、世界の競馬ファンの視線が100回を数える世界最高峰の戦いに集まっている。

 ◆エディ・フィッツパトリック(Eddie Fitzpatrick)1967年11月12日、アイルランド生まれ。53歳。幼い頃から馬に親しみ、世界最大の牧場、クールモアで30年の勤務。現在は同牧場のファームマネージャーを務める。これまでに手掛けた馬で最も印象に残っているのは、7月に天国に旅立ったガリレオ
 
 引用 https://news.yahoo.co.jp/articles/9e26690d6fe6c4f224b10233159723591c2c3f2c